日本の伝統技法に金継ぎというものがあります。

割れや欠け、ヒビなどの陶磁器の破損部分を漆によって接着し、金などの金属粉で装飾して仕上げる修復技法。

金繕い（きんつくろい）とも言う。（引用：Wikipedia）

美しい。



割れたから終わり、壊れたから終わりでなく、修復することでもう一度使う、価値を見出す。


素晴らしい精神だと思います。



金継ぎ。


人生においても非常に大切な考え方だな、と私は思うのです。





|| 心



突然ですが。


ここに心があるとします。



綺麗です、愛がぱんっぱんに入っていると思ってみてください。



人生にはさまざまな出来事があります。

楽しいこと、嬉しいこと、幸せ、面白い。




ですが、生きていると傷つく出来事に遭遇したり、嫌な目にあったり、辛いことがあったりもします。




そうすると私たちの心は痛みます。






痛いです。






痛みが重なって、重なって、重なると、しんどさのあまり耐えきれなくなったりもします。






どうしたら良いんだろう。

辛い。

愛とか言ってらんない。




心が割れて、愛がなくなってしまったような感覚に陥ります。



問題に悩み、どうしようもできず、疲弊した時というのは、心がこの状態だったりします。



打たれてしまった、壊れてしまった、もうダメかもしれない。






そんな時に出てくるのが。

そうです、金継ぎです。



心も継ぐことができるのです。




|| 継ぐ





心を継ぐ時に大切になるのは丁寧さと優しさです。




きっと金継ぎの職人さんたちも「おりゃー！！」とくっつけるのでなく、一筆一筆丁寧に継いでいくと思います。




こんな気持ちだったんだね
そりゃしんどかったよね
こんな辛いことがあったんだね
気付くのが遅れてごめんね




割れた心を丁寧に優しく労わる。


すると、心は形を取り戻すのです。





そして、傷ついた記憶や痛かった出来事はあなたの才能や価値に変わります。




誰かの痛みや傷を理解し、相手を想うことに使えたりもします。






心は新たな美しさを得て、今まで以上にピッカピカに輝くのです。