こんにちは、優木るなです。
みなさんは、『クライナーファイグリング』というお酒をご存じでしょうか?
(ググってみました)
原産国ドイツのリキュールで1本20ml、アルコール度数が15〜20%
そして、このお酒は『パリピ酒』なんても呼ばれています。
(パリピ:パーティーピープル/パーリーピーポー(party people)の略。多く人が集まる場所に行って皆で盛り上がることを好む人、といった意味の若者言葉。クラブ、フェス、ハロウィンやクリスマスのイベントといったノリのよい集まりに参加したり、あるいは仲間内でパーティをよく開いたりする人を意味する語。出典:実用日本語表現辞典)
私がこのお酒を初めて目にしたのは行きつけの『ドン・キホーテ』でした。
月に一度、トイレットペーパーや洗濯洗剤、シャンプーなどの生活用品を買いに行く私。
一通りのものをカゴに入れて、レジに向かう途中、お酒のコーナーで大きなPOPと共に売り出されていたのです。
POPにはこんな文言がありました。
【日本上陸!パリピ酒!】
その売り場を見た私は一瞬で
「ふん、バカみたい」
と思いました。
当時の私は、『パリピ』を筆頭にイケているもの全てが大嫌いでした。
なぜなら、自分が『手に入れられなかったもの』だから。
|| 自分の“理想”
私には幼い頃から学生時代にかけて、常々望んだものがありました。
それは『イケてる女の子になりたい』ということ。
イケてるがどんな感じなのかというと
・なんか友達がいっぱいで
・なんかスラッとしてて
・なんかモテてて
・なんかピンクとか白が似合う感じ
・なんか綺麗で派手で
・なんか...なんか...
と書き出したら止まらない。
それほどには自分自身の中に“理想”がありました。
そして、それほどまでには
「完璧にイケてる女の子になりたい!」
と望んだのです。
ですが、現実は面白いんですよね。
人付き合いは得意じゃないし、
ぽっちゃり愛されボディだし、
好きな食べ物はおばあちゃんの唐揚げ、
趣味はゲーム、
恋愛シミュレーションゲームが好きで、
旅行に行ったら観光よりもグルメ。
理想と現実に大きな差がありました。
もちろん私の努力不足もあれば、得意不得意、好き嫌いなんてのもあります。
どんな理由があれ、私にとっては高すぎる理想でした。
(ついでに、努力はしたくありません。めんどくさいこともしたくありません。楽して手に入れたかった。)
|| 理想の行き先
大きな理想を抱いていた私でしたが、成長するにつれて
「理想が叶わない」
という現実を実感するようになりました。
私はモテないし、
可愛い服は似合わないし、
あのコスメだって持ってない。
そして、自分の理想が叶っていないことを実感すると、“自分の理想”を手にしている子が妙に鼻につくのです。
あの子はモテてて、
可愛い服を着ていて、
私が欲しかったコスメを持ってる。
友達や人と比較して、
自分にはない
という感覚を強く抱いていました。
そして、
「あの子って男遊びすごいよね。」
「あの子の服、ダサい、センス悪い。」
「クラスの子のコスメは星1つのレビューがあったからダメ。」
と、“私の理想”を持っている子を妬み嫉み、悪口を言うようになりました。
そして、“理想”そのものすら嫌うようになりました。
さて、冒頭に戻ります。
私が、
「ふん、バカみたい」
と否定したお酒、クライナーファイグリング。
だって、パリピ酒なんて、バカみたいじゃない。
それに、パリピってクラブとか、イベントで騒いでるんでしょ?
友達と盛り上がっちゃったりして、私はそんなこと絶対しない、したくもないんだから。
初めて、ドン・キホーテでお酒を見かけて、否定して、無視して立ち去った私。
今覚えば、私にとっての『パリピ』は
イケてる女の子の象徴で
自分の理想で
自分が学生時代にやれなかった事や
やってみたかったことそのもの、
なのかな?なんて思います。
その後しばらく、お酒のことすら忘れて日常生活を過ごしていました。
|| もう一度、望む。
ネットサーフィンをしている時のこと。
【ドン・キホーテのおすすめ商品】というサイトを見たことがきっかけで、私はクライナーファイグリングと再会を果たすのです。
ドン・キホーテの売れ筋お酒ランキングの1位に、ヤツは君臨していたのです。
「そりゃまあ、パリピに人気らしいし、小瓶だし、値段も安けりゃ売れ筋にもなるでしょ、当たり前じゃん。」
と鼻で笑いました。
当時、否定し尽くした私。
ふと、あることが気になったのです。
「...これ、どんな味なんだろう。」
カラフルな見た目、日本で一番売れている小瓶のお酒と書かれた紹介文。
「えー、気になる。」
クライナーファイグリングは1本200円、決して高価と言える値段ではありません。
もし口に合わなかったとしたらお酒好きの夫にお願いして飲んで貰えば良い、それなのに、それなのに、買ったら負けな気がする。
だって、私はクライナーファイグリングを飲むような
『パリピ』にも、
『イケてる女の子』にも
なれなかった。
だからクライナーファイグリングは
私には似合わない。
だって、私は
“自分の理想通りの女の子”に
なれなかったのだから。
その時、
「あ、私って、よく、自分に似合わないと思ったものを否定してるな。」
と、自分の癖に気づきました。
あのブランドの服とか、
このコスメとか、
可愛い感じの女の子とかも、
私のタイプに合わなかったり、似合わないって思うとめっちゃ悪口言っちゃう。
でも昔はそういうのに憧れてたなぁ。
ん?憧れてた...?
え、憧れ!?
望んでいたってこと!?
その時、私は初めて
「私が否定した数々は、私が望んだものだったんだ」
と気づきました。
そして、
「えっ、手に入らないからって否定する私って...。」
と、これまでの言動への恥ずかしさが込み上げました。
|| え!!うまっ!!!
人間って、決断してからの行動って早いですよね。
「私が否定した数々は、私が望んだものだったんだ」
と気づいた、その日にドン・キホーテに行き、お酒を買ってみたんです。
(買ったら負けな気がする〜、なんてことはすっかり忘れて笑)
オリジナルの味であるイチジク味を買ってみました。
レジでちょっとドキドキしました。
だって、私が『パリピ酒』を買うんだもん。
自分に似合わないなぁ、こんなお酒飲んだことないよとソワソワ。
家に帰り、夕飯もお風呂も済ませ、家事も全部終えて、おつまみもちゃんと準備して。
よし、開封してみるぞ。
アルコール度数が高いので、まずはちょろっと、飲んでみました。
「え!!うまっ!!!」
こんなに美味い飲み物がこの世にあったのかと、驚きました。
私、もっと早く知っておけばよかった。
と悔しくなりました。
あれほど否定したものが、こんなに素晴らしかったなんて。
このお酒だけじゃない。
あの服も、コスメも、小物も、どうせ手に入らないとたくさん否定してしまった。
それに、物だけじゃない。
人も、友達も、時には家族のことでさえ「羨ましい」あまり、否定してしまった。
そして、自分自身のことも。
自分には似合わないとか、
手に入りそうもないからとか、
いろいろな理由をつけて、
望んだ自分自身を否定してしまったんだ。
でも、もしかしたら、望んだら、手に入るのかもしれない。
だって現にお酒を手にして、飲んでみて、あまりの美味しさに感動しているし。
理想は叶えられなかったけど
「こうしたいなぁ、やってみたいなぁ」
という“望み”であれば叶えられるのかもしれない。
だとしたら私ができることって
望みを否定しない
望んだ自分を否定しない
素直に望む
なのかな?と思いました。
クライナーファイグリングを飲んでみて、
私が過去に思い描いた
『イケてる女の子』、『パリピ』
になることはできませんでした。
でも、
『イケてる女の子』、『パリピ』
が、こんな美味しいお酒飲んでたの!?
と知ることはできました。
|| 今の望み
今、私が望んでいることは2つあります。
1つは、焼き鳥機を手に入れること。
SNSで人が使っているのを見て、すごく欲しくなったのですが
「ふん、こんなん買うの無駄無駄。
焼き鳥なんてお惣菜で買えばいい。
それかフライパンで焼けばいい。」
と否定してしまいました。
あと、もう1つは、人とのつながり。
私は人付き合いが苦手で、
人と上手にコミュニケーションを取っている人や、友達が多い人に嫉妬心を抱いていました。
(今でも人に頼るとか、甘えるとかお願いすることが苦手です笑)
それに嫉妬だけではなく
「私は上手く関われない人間だから、人と関わっちゃダメ」と、
自分自身や、人と関わりたいと望む自分を否定していました。
もし、私が
“人とつながること”
を、否定しているのであれば、
私は
“人とつながること”
を、望んでいるのかな?
と、思います。
|| おわりに
否定の言葉の裏側に望みがあったなんて...!!
「否定ってヒントなのでは?」
と我ながら良い気づきをしてしまったのではないかと思います。
否定しまくりの私でしたが、
「素直じゃなさすぎ、ウケる、ひねくれすぎ、お酒美味しすぎ、焼き鳥食べたすぎ」
と笑い話にできそうです。
飲み過ぎに気をつけて、今度は焼き鳥機を傍らに夫や家族と晩酌を楽しもうと計画中です。
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